パンのかけら

聖書のことばと短いおはなし

2023年7月2日(日) その日まで待とう

天の御国はからし種に似ています。 マタイ13・31

 

「天の御国」とは「神の国」のことです。「神の国」は厳密には「神の王国」のことであり、神が王として支配する国のことです。

神の国には二つの姿があります。第一に、死後永遠のいのちをいただいて生きる神の支配する国のことです。第二に、いま生きている世界の中で、神の支配が実現している状態のことです。わたくしたちが神の思いや願いを心に留め、聖書の教えに従って生活するとき、そこに神の支配が実現しています。不完全で、限定的ですが、たしかにそこには神の支配があります。教会や、信者の集まりは、この世界に実現している神の国のかけらなのです。キリスト教の信者になるということは、心の中で神を信心する者になることではなく、神の国の住民となり、いっしょに生きるようになる者になるということです。

イエス・キリストは、この世界に神の国(神の支配)」を少しでも広めるようにわたくしたち信者を励ましています。事実、天の御国(神の国)はからし種ほどに小さくはじまりました。イエス・キリストと十二人の弟子が、キリスト教のスタートです。しかし現在では世界宗教になっています。この短い文章も、みなさんを神の国にお招きする、からし種のようなものなのです。