多くの証人の前で私から聞いたことを、他の人にも教える力のある信頼できる人たちに委ねなさい。二テモテ2･2
これはパウロという宣教師が、若い弟子であるテモテに語ったことばです。
「多くの証人の前で私から聞いたこと」とはイエス・キリストの教え、福音のことです。このことばには①パウロ②テモテ③教える力のある人④それを聞く人という四世代が含まれています。若いテモテに、自分の二世代先に伝えることを考えるようにとアドバイスしたのです。教会では、福音を自分たちの子どもや孫に伝えることを大切にしています。
しかし伝え方を間違えると宗教二世問題が生まれます。イエス・キリストの教えは知識や行儀作法のように教えるものではなく、一緒に生きることを通して知るものです。それは、家族が一緒に食事をすることで、家族団欒を経験したり、食文化を継承したり、食事マナーを身につけたりするのと同じです。
宗教二世に限らず、若い人たちの主体性やアイデアを否定し、自分たちのやりかたや価値観を押し付ける老害になってはいけません。任せて、支えて、お金を出すという広い心で、次世代を育てることが必要です。
