パンのかけら

聖書のことばと短いおはなし

2024年1月14日(日) 立派な信仰

女の方。あなたの信仰は立派です。

マタイ15・28

一昔前は「キリスト教は欧米の宗教だ」とよく言われました。けれどもキリスト教の発祥地はイスラエルで、欧米ではありません。欧米は長らくキリスト教を土台とした社会で、キリスト教文化が広がっていましたが、最近では価値観の多様化や、イスラム系移民の増加で、キリスト教一色の社会ではなくなりました。現在キリスト教が盛んなのは、韓国、アフリカ、南米などです。キリスト教が日本の宗教の一つになる日が来るかもしれません。

イエス・キリスト自身がまず民族の壁を破って、教えを伝えました。一世紀のイスラエルでは、神から選ばれた自分たちだけが救われると、多くのユダヤ人たちが考えていました。しかし、キリストはあえてイスラエルの領土を出て、外国人の女性と対話し、その女性の信仰が立派だとほめました。

逆に、聖書の学者たちを「口先だけの信仰」と評し、自分の弟子たちを「信仰が薄い」と叱りました。そう思うと、キリスト教の領外である日本にこそ、外国人の女性のような立派な信仰を生きる可能性があるのかもしれません。立派な信仰とは、その人の信心が立派なのではありません。イエス・キリストを純粋に信頼し、ただそのあわれみにすがる謙遜な生き方こそが立派な信仰なのです。