パンのかけら

聖書のことばと短いおはなし

2024年3月3日(日) 警戒すべき教え

パリサイ人たちとサドカイ人たちのパン種に用心しなさい。マタイ16・11

イエス・キリストが活動していた一世紀初頭、イスラエルの最高法院(国会のような機関)の二大派閥がパリサイ人とサドカイ人でした。宗教的な主張が正反対で、政治的にも対立していた両者でしたが、イエス・キリストを陥れるために共謀してやってきました。彼らは、イエスが神から来たものであることを示す奇蹟を見せるように要求しました。しかしイエスは、自身の十字架と三日後の復活以外には奇蹟は与えられないと答えます。

時々、聖書の奇蹟物語が非科学的だからキリスト教は信用できないとおっしゃる方があります。しかし、一般的に宗教には、非科学的な部分があります。なぜなら、宗教は科学では説明できない、死後の世界や、神の存在などを取り扱うものだからです。

キリスト教は教えが体系化され、「神学」という学問が営まれてきました。しかし、それでも結局は「信じるか、信じないか」です。そもそも世の中、科学では説明できないことだらけ、エビデンスが示せないことだらけです。人間の科学で説明できる程度のことなら神様は不要です。理解できたから信じるのではなく、信じたから理解できる、というのがキリスト教であり、聖書なのです。