パンのかけら

聖書のことばと短いおはなし

キリスト教の暦 待降節(アドベント)

降誕節(クリスマス)が近づいてきました。キリスト教の暦ではクリスマス前の一ヶ月ほどを待降節アドベント)と呼び、キリストを待ち望んで生活します。今年の待降節は十二月三日から二四日です。

最近はこの季節を楽しむものとして、アドベントカレンダーが広まってきました。二四日まで毎日ひとつづつ窓を開けると、小さなお菓子が入っているのものなどが、よく見られます。キリスト教とは関係なくても、クリスマスを楽しみに待つために家に飾っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この「アドベント」ということばは、もともと偉大な人物を待つという意味です。そこから「キリストを待ち望む」という意味になりました。

実はこの「キリストを待ち望む」ということには二つの意味があります。一つは、約二千年前に赤ちゃんとして生まれてくださったキリストを待ち望むという意味です。これは、クリスマス(キリストの礼拝)を待ち望むということです。

もう一つの意味は、これからもう一度この世界に来られるキリストを待ち望むというものです。聖書には、キリストがもういちどこの世界に来られ、すでに死んだ人も生きている人も、みんなキリストにさばきを受けることが書かれています。またいまある天地が新しい天と地、新天新地に造り直され、そこで永遠のいのちをもって、神と人とがともに生きることが預言されています。

そういう意味で、待降節アドベント)は、キリストが再び来られた、喜んでお会いできるように、いまの自分の生活を省みるときとなります。年末の忙しい時期、クリスマス気分で浮かれる時期ですが、改めて聖書のことばに心を向け、自分の周りの人たちを助け、心を静めてキリストを思う。そんなふうにこの時期を過ごしています。